Claude Codeの使い方を経営者向けに ── 業務に効かせる最初の3アクション
「Claude Codeの使い方を調べると、コードのリポジトリを操作する例ばかり出てきて、自社の業務改善にどう使えばいいか分からない」── 経営者の方から最も多く聞く悩みです。
公式チュートリアルや技術ブログは、プログラマ向けに書かれているものが大半です。しかし、Claude Codeの本当の威力は、経営者・幹部・バックオフィスの非エンジニアが業務改善ツールとして使うことにあります。
この記事では、
- 経営者がClaude Codeで最初にやるべき3アクション
- 各アクションの具体的な指示例
- 「やってはいけない使い方」
- 1週間目・1か月目・3か月目の目標
を、私たち自身の活用経験を元に整理します。
結論:経営者の「最初の3アクション」
Claude Codeを契約したら、最初に試すべきは次の3アクションです。
- 議事録を自動で作る
- PDFをExcel化する
- CLAUDE.mdに自社情報を覚えさせる
この3つができれば、Claude Codeが「使える」感覚が掴めます。逆に、これ以上のことを最初にやろうとすると、ほぼ確実に挫折します。順に説明します。
アクション1:議事録を自動で作る
なぜ最初にこれか
経営者が最も日常的に発生する業務であり、効果が即座に見える。また、機密性が中程度なので、AIに渡す心理的ハードルも比較的低いためです。
具体的な指示例
経営会議の録音ファイル(meeting.m4a など)を用意し、次のように指示します。
meeting.m4a を文字起こしして、議事録として整えてください。冒頭にサマリー、決定事項、ToDoを抽出し、担当者別に整理してください。
数分で構造化された議事録が出来上がります。慣れてくると、
ToDoを担当者別のメール下書きにして、関係者にBCCで一斉送信できるよう準備してください
まで指示できます。
効果の見え方
- 議事録作成時間:2〜3時間 → 30分
- 抜け漏れがなくなる(重要な発言を聞き逃さない)
- 経営者本人が会議に集中できる
つまずきやすいポイント
- 音声品質が低いと精度が落ちる:会議室にマイクを置く、リモート会議の録音機能を使うなど工夫が必要
- 専門用語が誤変換される:CLAUDE.mdに業界用語・社員名簿を入れておくと改善
アクション2:PDFをExcel化する
なぜ次にこれか
中小企業のバックオフィスで最も時間を取られている業務がPDF処理です。Claude Codeで自動化すると、効果が圧倒的に大きい(月数十時間レベル)。
具体的な指示例
請求書PDFを ./invoices/ フォルダに集め、次のように指示します。
./invoices/ フォルダ内のすべてのPDFを読み込み、社名・金額・日付・項目をExcelの一覧表として出力してください。出力ファイル名は
invoice-summary-2026-05.xlsxでお願いします。
数分でExcelファイルが出来上がります。フォーマットが揃わないPDFが混ざっていても、Claude Codeが内容を理解して項目を抜き出してくれます。
効果の見え方
- 1件あたり手作業10分 → 1分以下
- 月100件処理で月15時間削減
- 入力ミスがなくなる
つまずきやすいポイント
- スキャン画質が悪いPDFは精度が落ちる:取引先にデータでの送信を依頼すると改善
- フォーマットが極端に異なるPDFは事前に整理が必要
アクション3:CLAUDE.mdに自社情報を覚えさせる
なぜこれが重要か
CLAUDE.mdは、Claude Codeに「自社の文脈・ルール・好み」を覚えさせる仕組みです。これを書いておくと、毎回の指示が短く済み、精度も上がります。
「教育済みの新入社員」を持つようなもので、放置しているとClaude Codeの真価が出ません。
書くべき内容(テンプレ)
# 弊社の基本情報
## 会社概要
- 社名:株式会社○○
- 業種:製造業(金属加工)
- 従業員:約60名
- 主要顧客:自動車部品メーカー数社
## 文書ルール
- 議事録は冒頭サマリー、決定事項、ToDoの構造で
- 金額は税抜表記
- 日付はYYYY-MM-DD形式
## 社員名簿
- 代表取締役:山田太郎
- 工場長:佐藤次郎
- 経理:田中花子
## よく使う取引先
- 主要仕入先:A社、B社、C社
- 主要顧客:X社、Y社、Z社
## 言葉遣いの好み
- 社外向け文書:丁寧語+敬語
- 社内向け文書:である調も可
効果の見え方
- 毎回の指示が3行程度に短縮できる
- 議事録に登場する人物名・取引先名の誤変換がなくなる
- 自社の文書ルールに自動準拠してくれる
つまずきやすいポイント
- 最初は完璧を目指さず、書きながら追加するスタイルで始める
- 機密情報は最小限に(必要に応じてSSO/Teamsプランでセキュリティ強化)
やってはいけない使い方
Claude Codeを使い始めた経営者がやりがちな失敗を3つ挙げます。
失敗1:最初から複雑な業務を試す
「営業戦略の立案」「複雑な経営判断」を最初に試すと、満足な答えが返ってこず、「Claude Codeは使えない」と判断してしまいます。
最初は単純な業務から。議事録、PDF化、Webリサーチなど、定型度の高い業務で**「動く」感覚**を掴むのが先です。
失敗2:機密情報をそのまま入れる
顧客の個人情報、未公開の財務情報、契約書原本などを何の検討もなくClaude Codeに入れるのはNGです。
オプトアウト設定を確認し、機密性に応じて入力する情報を選んでください。完全機密な情報は、別途オンプレミス対応など別の検討が必要です。
失敗3:指示が曖昧
「うちの業務を改善して」「効率化を考えて」レベルの曖昧な指示には、Claude Codeも上手く答えられません。
具体的に**「この業務を、こういう形に、こうしてほしい」**と指示するのが原則です。経営者自身が業務を言語化できないと、AIには伝わりません。
1週間目・1か月目・3か月目の目標
時間軸での目標を整理します。
1週間目:触る・慣れる
- Claude Code Pro契約、初期セットアップ
- 議事録の自動化を1回試す
- CLAUDE.mdに最低限の自社情報を書く
1か月目:1業務が確立
- 議事録 or PDF化 のどちらか1業務を完全自動化
- 手順書を簡易に作成
- 月の作業時間が10時間以上削減できる状態
3か月目:2〜3業務が稼働
- 議事録+PDF化+Webリサーチなど、2〜3業務が定着
- 社内の数名にも展開し、複数人で活用
- CLAUDE.mdが充実、指示の精度が高まる
このペースが、中小企業として現実的です。「1か月で全業務自動化」は不可能なので目指さないでください。
よくある質問
Q. プログラミング知識がなくても本当に使えますか?
A. はい、使えます。日本語で指示するレベルが中心です。ターミナル操作(最初の30分)だけ少し慣れが必要ですが、それ以降は完全に日本語で運用可能です。
Q. 失敗したくない、最初のセットアップでつまずきたくない
A. 1〜2時間の伴走支援を入れるのが現実的です。私たち Water X Technologies の経営層・幹部向け研修 でも、最初のセットアップから一緒に進めています。
Q. 社内で使い方を広めるには?
A. 手順書化と月1回の社内勉強会がセットで効果的です。誰か1人が触れるだけでは、組織展開しません。
Q. ChatGPT Plusと併用すべき?
A. 役割が違うので、両方契約も合理的です。文章作成・壁打ちはChatGPT、業務実行はClaude Code、という使い分けがおすすめです。
まとめ:今月の1アクション
- Claude Codeの「最初の3アクション」は、議事録/PDF→Excel/CLAUDE.md整備
- やってはいけない使い方は、複雑業務に最初から手を出す/機密情報を無検討で入れる/曖昧な指示
- 時間軸の目標:1週間目は触る、1か月目は1業務確立、3か月目は2〜3業務稼働
今月の1アクション
Claude Code Pro(月$20)を契約し、今週中に「議事録自動化」を1回試す
これだけで、経営者として「Claude Codeを業務に使う感覚」が掴めます。掴めれば、次のアクション(PDF化、CLAUDE.md整備)に進むハードルが一気に下がります。
「触ってみたいが、最初のセットアップで止まりそう」という場合は、無料相談で1時間お話を伺うことも可能です。